お客様のメリット
- CO2を回収して製造する炭酸カルシウムを使うことで、脱炭素に貢献します。
- 鉄筋の防食性があり、現場打ちコンクリート、コンクリート二次製品と多様に適用できます。
- 特別な設備は不要です。また、建設現場で高濃度のCO2を扱うことがなく安全です。
T-eConcrete®/Carbon-Recycleとは
排気ガスや大気中のCO2とカルシウムを反応させて製造した炭酸カルシウムなどのカーボンリサイクル製品を使用したコンクリートです。炭酸カルシウムの製造時に排出されるCO2より多量のCO2を炭酸カルシウムとしてコンクリートに固定できます。
技術の特徴
CO2収支マイナスを実現
CO2排出量が少ない産業副産物(高炉スラグ)を使用し、大量のCO2を炭酸カルシウムとして固定します。
CO2排出量(収支) | -116 ~ -45 kg/㎥ |
---|---|
炭酸カルシウムのCO2固定量 | 98~ 171 kg/㎥ |
※技術開発により、実験値より多くのCO2を固定できました。
鉄筋腐食を防ぎ、構造物の耐久性を維持
CO2をそのまま吸収せず、炭酸カルシウムとして固定するためコンクリートは強アルカリ性です。
鉄筋の腐食を防いで耐久性を維持し、従来どおりの構造物の建設が可能です。
通常設備で製造でき、従来のコンクリートと同等の強度、施工性を発揮
生コン工場の通常の設備で製造できます。
建設現場にCO2を持ち込まないため、安全です。
スランプ:12 ~ 21cm、スランプフロー:45 ~ 60cm、圧縮強度:20 ~ 45N/m㎡
-
スランプ15cm
-
スランプフロー60cm
-
圧縮強度20~45N/m㎡
-
切断面
(直径10cm) -
固定した炭素の分布
(白い点) -
pH指示薬の呈色
(ピンク=強アルカリ性)
実績・事例詳細
現場打ち舗装および舗装ブロック
T-eConcrete/Carbon-Recycleを現場打ち舗装と、舗装ブロック敷設に使用することで、1.5t以上のCO2排出量を削減しました。
- 施工場所
- :大成建設 技術センター 人と空間のラボ前
- 施工
- :2021年12月
- 施工面積
- :
- 現場打ち舗装
- 配合A(圧縮強度:25.5N/m㎡)3.84㎡
- 配合B(圧縮強度:43.8N/m㎡)3.84㎡
- 舗装ブロック69.5㎡
コンクリート製造時のCO2排出量の収支単位(kg/㎥)
大成建設 技術センター 人と空間のラボ前
-
現場打ち舗装施工状況
-
舗装ブロック施工状況
-
根固めブロック
荒川右岸堤防 国土交通省 関東地方整備局の公募事業にて実施
-
門塀
SMC株式会社 下妻第2工場
社外表彰
2022年度 環境省 気候変動アクション環境大臣表彰 : カーボンネガティブを達成した「環境配慮コンクリート : T-eConcrete」の開発と
社会基盤への実装による脱炭素社会の構築
2022年度 科学技術と経済の会 技術経営・イノベーション大賞会長賞:環境配慮コンクリート:T-eConcrete®の開発