お客様のメリット
- 精度の高い長周期地震動を用いて設計や安全性検討することにより、より安全な超高層建物や免震建物の建設が可能です。
- 南海トラフの巨大地震など想定される地震に対して地震動解析の時間短縮が図れ、建物の設計に対して迅速な対応が可能です。
技術の特徴
長周期地震動を高精度で予測
震源を含む数百kmの平野規模の地盤を数億個の有限要素でモデル化し、3次元有限要素法により、地震波の波形をスーパーコンピュータを用いて理論的に計算するなど、様々な方法を用いて地震動を予測します。その地震動は、建設地点の地盤構造や想定する地震の震源特性を考慮たものになります。
全国建設地点固有の検討が可能
地震動は、断層の壊れ方や地盤の構造・性質によって異なります。建設地点固有の特徴を考慮した地震動を用いて超高層建物や免震建物の耐震安全性を精度よく検証することが可能です。
迅速な地震動解析を実現
地盤の固さで地震動の影響が異なることに着目し、震源付近の地下深くの固い地盤を含む「大規模領域地盤」と建物周辺の比較的軟らかい「建物周辺地盤」のそれぞれに最適な地盤分割要素を設定し、2段階プロセスで解析を実施します。これにより、1ケース4 ~ 5日間を要していた計算時間を、5 ~ 6時間まで短縮することができます。
東海・東南海・南海地震の震源モデル
東海・東南海・南海地震発生時の地震動解析例
2段階プロセスによる迅速な解析
実績・事例
適用実績
- 免震建物
- :実践女子大学 創立120周年記念館
大成建設技術センター 人と空間のラボ(ZEB実証棟)
千葉メディカルセンター新病院 ほか - 超高層建物
- :大手町タワー
御茶ノ水ソラシティ ほか
上記以外、多数の免震建物、超高層建物の安全性検討用地震動作成に適用しています。また、日本建築学会発行「長周期地震動と超高層建物の対応策 : 専門家として知っておきたいこと」においても解析結果を提供した実績があります。
大成建設技術センター 人と空間のラボ(ZEB実証棟)
社外表彰
2010年日本建築学会賞(技術):既存超高層建築の長周期・長時間地震動対策の技術開発とその実施
2016年日本建築学会奨励賞:3次元大規模FEMによる東海・東南海・南海連動地震の長周期地震動シミュレーション